年をとったら「太る」を目指す

痩せ型老人の積極ウオーキングは転倒や骨折リスクが上昇

日常的によく動くようにするので十分(C)日刊ゲンダイ

 70歳のAさんはもともと痩せ形だが、「健康維持のためにウオーキングを」というテレビでの健康特集を見て、1日1万歩を目標にした。生真面目な性格なので、多少の雨でも休まず1日1万歩を目指してウオーキングをしていたら、1カ月で3キロ体重が落ちた。

 若林講師によれば、これはNG。

「Aさんのような痩せ形の人はわざわざ1日1万歩のウオーキングの必要はありません。日常的によく動くようにするので十分です。もしウオーキングをするなら、運動で燃焼されるエネルギーを補うために、食事の摂取エネルギーを増やさなければなりません」

 痩せている高齢者がいきなりウオーキングなどで活動量を上げようとすると、転倒や骨折のリスクが上がる。脂肪が少なく体を温める能力が少なく、感染症になりやすい。いずれも寝たきりを招く要因になる。

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若林秀隆

リハ栄養、サルコペニア、摂食嚥下障害を特に専門とする。日本リハビリテーション医学会指導医・専門医。

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