行楽に持参するなら 子供の飲み物&食べ物を見直してみる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 5月は気温湿度とも快適な日が多いため、子供を連れて遊びに出かける人もいるだろう。その際は子供の飲み物と食べ物に注意したい。横浜創英短期大学名誉教授の則岡孝子氏(栄養学)に聞いた。

「初夏の時期でも熱中症を防ぐために水分補給は大切です。しかし、スポーツドリンクや炭酸飲料などの清涼飲料水ばかり飲ませていると、『ペットボトル症候群』に見舞われかねません」

 市販のスポーツドリンクや清涼飲料水の多くは、100ミリリットル当たり5~10グラム程度と多量の糖分が含まれている。水分補給のためにそれらを大量に飲むと、想像以上に高血糖状態となる。高血糖になると喉が渇くため、再び清涼飲料水を飲む。これを繰り返しているうちにさらなる高血糖を招き、インスリンがうまく働けなくなって糖分を処理できなくなる。

 その結果、全身倦怠感、腹痛、嘔吐といった症状が表れたり、意識障害を起こして昏睡状態になってしまうケースもある。これが、ペットボトル症候群とも呼ばれる「ソフトドリンクケトーシス」で、早急な治療が必要になる。

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