気鋭の医師 注目の医療

再発率が低く傷も残らない子宮動脈塞栓術で子宮筋腫を治す

瀧康紀センター長(C)日刊ゲンダイ

「子宮筋腫を根治するには、子宮全摘しかありません。子宮を残す場合、一般的には子宮筋腫だけを切除する筋腫核出術を行います。しかし、子宮筋腫の7割は多発性なので再発しやすい。それに比べてUAEは個数に関係なく一度に治療できて、再発率は5年で10%です。また、切開部分は2~3ミリなので傷が残らず、早期に社会復帰できるのが特徴です」

 UAEは血管造影(X線透視)を用いて、外径1.3ミリのカテーテルを子宮動脈まで挿入する。そこで細かい粒子の塞栓物質を注入し、子宮筋腫に栄養を与えている血流を止めることで筋腫が縮小して症状が改善するという仕組みだ。

 消毒開始から止血終了までの手技時間は30~60分。そのうちの透視時間は平均10~15分だ。入院期間は前日入院で3泊4日。術後は翌日に歩行、48時間後に退院。デスクワークなら1週間後には職場復帰できるという。

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