気鋭の医師 注目の医療

オルソケラトロジー 睡眠中の装着で裸眼視力が1.0以上に

福本光樹副院長(提供写真)

 朝起きてレンズを外した後もクセが付くので、一定時間(日中)は角膜の形が保たれているという仕組みだ。

 そのため基本的には毎晩、睡眠中に最低6時間以上装着する。装着をやめれば、角膜の形は数日で元の状態に戻る。近視が軽度なら、2~3日に1回の装着でいい場合もあるという。

 近視の程度は、屈折度の単位である「ジオプトリー(D)」で表す。軽度は「マイナス3D以下」、中等度は「マイナス3D~マイナス6D」、強度近視は「マイナス6D以上」と分類されている。

「オルソの適応は、角膜が透明で手術の既往がないこと。近視の程度は中等度までですが、推奨されているのは『マイナス4D』くらいまでです。乱視があっても軽度なら問題なく矯正できます。早い人なら翌日から効果が持続し始め、平均1週間前後で裸眼視力1・0~1・5が一日中持続するようになります」

 当然ながら遠視は適応外で、老視があれば他の矯正法と同じで老眼鏡が必要になる。

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