「告白」あの事件の当事者

子宮頸がんワクチン1回目の摂取で生理が来なくなりました

「薬害は、遠い世界の出来事でなく、自分の生活と隣り合わせにある」とー、酒井さん(C)共同通信社

 17年5月以降、酒井さんは自力で寝返りもできなくなり、日常生活のすべてに介助を必要としている。昨年には父が急逝し、介護や遠方への通院など、家族の経済的・身体的負担も大きい。現在、大学4年生だ。

「進路変更は余儀なくされたけれども、大学で学んでいる福祉も面白い。社会人になった友人を見ると、自分は将来働けるのだろうか、悔しさや不安が募る。けれどこれから先の人生を諦めるわけにはいかない。製薬会社が情報開示し、一日も早く治療法を確立してほしい。全国にいる被害者が、地元で治療を受けられることを願っています」

 薬害は遠い世界で起きている問題ではなく、自分の生活と隣り合わせにあると訴え続けている。

 (ジャーナリスト・渡辺輝乃)

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