病気を近づけない体のメンテナンス

のど<下>風邪で痛みが出るのは正常 安易な咳止めは考え物

緑茶と蜂蜜コーヒーが効く

 これが「せき反射」で、体の防御反応として起こる。呼吸器の専門医が風邪のときにせき止めを出さないのは下痢と一緒で、異物を排出しているせきは止めない方がいいからだという。

 しかし、加齢でのどののみ込む力が衰えるとせき反射も弱くなる。高齢者が肺炎になりやすいのは、せき反射が弱く、病原体が下気道に侵入しやすいからだ。

「ただし、せきには異物を排除するための『良いせき』と、アレルギー反応など炎症が原因で起きている『悪いせき』があります。せきぜんそくなど悪いせきは、早めに薬で止めないと治りにくくなります。2週間以上せきが続く場合は、呼吸器やアレルギーを専門とする医師を受診した方がいいでしょう」

■コーヒーは「のどにいい飲み物」の代表格

 では、風邪やインフルエンザの対策に、マスクは本当に有効なのか。確かにウイルス自体はマスクの繊維を通り抜けてしまう大きさだが、基本的にはウイルスは単体では存在しない。せきをしたときの唾液と一緒になってしぶきで飛び散るので、マスクを通り抜けない。それに他人にうつすリスクも下げられる。

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