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感染ピークの米国は抗体検査で流行第2波を回避できるのか

ニューヨーク州のクオモ知事(C)ロイター

 しかし、いくつかの問題もあります。たとえ抗体ができたとしても、どれほどの期間で有効なのか? 1度感染した人はもう二度と感染しないのか? 2度目の陽性になった人の例もあり、疑問が投げかけられています。

 さらに、この検査はかなりの規模で行う必要があることです。ニューヨーク州では独自に抗体検査を開発し、現在、FDA(米食品医薬品局)に対して1日10万人まで規模を拡大できるよう申請しています。しかし、1900万人の州民全員を検査するには、その方法論の確立が大きな課題です。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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