病の克服は患者に聞け

新型コロナ<後編>抗体検査で過去も現在も陽性と判明して…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 緊急事態宣言下でも通常勤務が続き、複数人での飲み会にも参加していた町田祐介さん(仮名・30歳)。飲み会の同席者に新型コロナウイルス感染が発覚し、2日後には町田さんも40度近い高熱を発症したため、「新型コロナだと確信していた」という。

 しかし、保健所と数カ所の病院からはPCR検査も診察も断られ、たらい回し状態のまま自宅で高熱と闘った。息苦しさから夜中に何度も目覚めて不安を募らせる日々も経験したが、結局、検査を受けられないまま1週間ほどで症状が治まり、本当に新型コロナだったのかどうかはっきりしなかった。

 念のため、町田さんは2週間ほど自主隔離生活を続け、特に問題がないことを確認してから出勤を再開した。

「あんなに不安な思いは二度と経験したくなかったので、それまでは緩かった感染対策に気を配りました。新型コロナに関係なく、普段からマスクをして通勤しているのですが、表面に触らないなど正しい装着の仕方を見直しました。手洗いを徹底して、なるべく人混みを避け、飲み会や食事会にも参加せずに、自宅と会社を往復するだけの生活に徹しました」

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