米テキサス大MDアンダーソンがんセンターの研究チームは、座る時間の長さによって3グループに分けて比較したところ、「最長」は「最短」に比べてがんで亡くなるリスクが82%も高かったのです。一般に、たばこは60%がん死を増やしますから、座り過ぎは20ポイントも高いことになります。
対策は、30分に1回トイレに行ったり、エレベーターをやめて階段を使ったり。貧乏ゆすりもお勧めです。
②について、春の検診延期は秋に振り替えて対応する施設が多いようですが、秋以降も中止する施設は珍しくありません。対がん協会の調査によれば、今年の検診受診率は3割減るといわれています。がんの早期発見という点では、「今年は、まあいいか」という考え方は絶対にダメです。
早期発見とは、がんを1センチから2センチの大きさのうちに見つけること。1つのがん細胞が1センチになるまでには大体20年かかりますが、1センチが2センチになるのは1~2年。肺がんは1年で、乳がんは2年です。つまり、がんによっては、今年の検診をパスすると、早期発見のチャンスを失う恐れがあるのです。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵