その後、いつも運転免許証更新の直前に眼鏡店を訪ね、視力検査を受けてきた。0・8以上という警察署の視力検査をパスするためで、近視が進んでいるときは視力に適した眼鏡に作り直していた。
昨年、70歳の誕生日を迎えたとき、不本意ながらも地元の警察署に運転免許証を返納した。今回、目の異変を問われたきっかけも、その眼鏡店である。
「1年ほど前から新聞の活字がぼやけてしまう。本を読んでいるときや、テレビ画面に写るテロップもダブって鮮明に見えない。真っ先に白内障が進行しているのかなと疑っておりました」(高野氏)
カメラのレンズに当たる水晶体が濁り、光が目の中に十分に入らなくなる病気が「白内障」(年間、手術症例140万人=2015年眼科先進医療研究会)である。
そのために物が白くぼやけて見えるという中高年に多い病気だ。
病の克服は患者に聞け