「眼に強力なライトを浴びせられました。強い光で、眼底を観察しながらの施行です。レンズに、自分の眼に走っている毛細血管が、映されるように見えました。レーザーが照射されますと、心配するほどの痛みはありませんでしたが、後頭部周辺に、鈍痛のような軽い痛みを覚えましたね」
局部の網膜円孔・裂孔の周りにレーザーを照射し、網膜が隔離しないように焼き固める治療である。
レーザー治療の時間は約10分と短い。終了後、担当医師に高野さんは、
「思った以上に痛みは感じませんでした」
と、感想を述べた。すると担当医は、「空いた穴の大きさにで、レーザーの強度を変えます。高野さんはまだ小さかったために、弱いレーザーを当てました。レーザーが強いと、少し痛みが生じます」
レーザーの治療によって、約90~97%の確率で、網膜剥離の発生を予防することが可能だという。
病の克服は患者に聞け