Dr.中川 がんサバイバーの知恵

93年が1なら98年は4割減 生年で変わる子宮頸がん発症リスク

ワクチン受けようかなァ…(C)日刊ゲンダイ

 子宮頚がんの発症は30代がピークです。晩婚化の今、女性の30代は社会的には重要な働き手であり、出産が重なります。そんな世代の女性が子宮頚がんで倒れると、社会的にも家庭的にもダメージが大きいでしょう。

 皆さんのお子さんやお孫さんをイメージしてみてください。90年代後半の生まれなら、ワクチンを接種している可能性から子宮頚がんによる悲劇を免れるのに、00年以降だと悲劇に苦しめられる恐れがあるということです。

 副反応とワクチン接種の因果関係は、名古屋での分析により否定されました。自治体に問い合わせると、無料で受けられます。女性の命を守るためには、男性も知っておいた方がいいでしょう。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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