ズバリ解決 名医のお悩み相談室

頭の違和感 軽いくも膜下出血は医師も見分けられない?

脳神経外科医の鮫島哲朗氏(提供写真)

 くも膜下出血や脳動脈解離などの重篤な病気と鑑別を要するのが「後頭神経痛」。耳の後ろの後頭部に強い痛みを訴えられます。急激に痛むので、救急車で駆け付ける人もいます。気温が下がる朝方や寒くなってきた今の時季に増えます。鎮痛剤が効かないほどの痛みの場合、神経ブロックといって後頭部に麻酔薬を注射する治療を行います。

 最も厄介なのは「片頭痛」ですね。体質や遺伝によるものが大きく、ストレスや飲酒、寝不足を契機に起こります。一般的には子育て世代の女性が多い印象がありますが、受験など強いストレスで発症する小中学生も増えています。片頭痛は通常の鎮痛剤では効果が乏しい場合がほとんどですので、専用の内服薬が必要で、かつ薬を飲むタイミングが重要になります。慢性的な頭痛の場合、内服薬は病院で処方してもらうことをお勧めします。

 頭痛で悩む方は一度、脳神経外科で診察を受け、自分がどのタイプか判断してもらいましょう。市販の薬でその場をしのぐ方は多いと思いますが、長期的に服用するには頭痛のタイプや体質に合ったものを選ばなければ上手な付き合い方ができないことになります。

3 / 4 ページ

関連記事