ビートルズの食生活から学ぶ健康

健康の重大要素「ポールの食」にメタボを遠ざけるヒントが

1966年6月に初来日、日本武道館で公演するビートルズ(C)共同通信社

 また、骨格筋も自覚の有無にかかわらず萎縮などが認められ、筋力低下につながっていきますし、骨密度の低下は骨粗しょう症の発症要因になるといわれています。

 ポールの日常生活に「老化」を遅らせてくれる答えがある。そう考えるなら、健康的な生活の重大要素である「食生活」に注目すべきです。

 つまり、ベジタリアンであるポールの食生活こそが、糖尿病、高血圧、動脈硬化、メタボリック症候群などの「老化現象」の予防に大きな役割を果たしている、と私は考えています。

■ビートルズのメロディーには副交感神経を優位にする効果が

 さて、ビートルズが公式に発表したアルバムは13枚とされていますが、私にとっては全曲どれもすばらしい作品ばかりです。

 実は、かつて私が「ビートルズでおなかスッキリ」(法研、2006年刊。現在は品切れ中)というCD付き単行本を上梓した際、その中で、「ビートルズの作り出すメロディーには、気分をリラックスさせて副交感神経を優位にする効果が認められる」ことをご紹介しました。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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