ビートルズの食生活から学ぶ健康

健康の重大要素「ポールの食」にメタボを遠ざけるヒントが

1966年6月に初来日、日本武道館で公演するビートルズ(C)共同通信社

 CD制作にあたり、モニターの方にピアノ、フルート、チェロ、バイオリンによるビートルズナンバーの演奏(10曲)を聴いていただき、試聴前後の心拍数を測って比較してみたところ、「ディス・ボーイ」「グッド・ナイト」の2曲で心拍数が低下しました。つまり副交感神経が優位に変化し、やすらぎ感を得たことの証しです。この結果から、毎朝、目覚めたときには拙著CDの「ディス・ボーイ」を、眠りに就く前には「グッド・ナイト」を聴かれることをおすすめしていました。

 また1960年代に人気を博したホリーリッジ・ストリングスという米国の弦楽オーケストラが演奏する歌のないビートルズメロディーがこれもまたすばらしく、疲れた気持ちを癒やしてくれます。

 とくに「オール・マイ・ラビング」や「プリーズ・プリーズ・ミー」などは、コロナ禍でうっとうしい気分を吹き払ってくれる名盤です。ユーチューブでも聴けます。朝の目覚めが良くなれば朝食をしっかりと取ることにもつながります。3食きちんと取ることは食物繊維の摂取量を増やすことになり、腸に良い効果を与え、結果として腸寿=長寿の道へとつながっていくのです。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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