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バイデン政権誕生により全米でマリフアナ合法化が実現する?

ジョー・バイデン米大統領(C)ロイター

 一方、マリフアナ所持で黒人が逮捕される割合が白人を大きく上回ったり、ほかの重犯罪に比べても刑期が長いなど、人種差別や刑事司法制度の問題を指摘する声も、昨年のブラック・ライブズ・マター運動の影響でより強まっています。

 ニューヨークのように医療用のみ合法、嗜好品としては依然違法だが、マリフアナ所持で罪に問われなくなった、つまり非犯罪化された州も16州に上っています。

 もしマリフアナが合法化されれば、酒やたばこと同様、巨額な税収につながるのも魅力のひとつです。ただ、バイデン氏がかつてドラッグとの闘いに積極的だった経歴もあり、合法化の前にまずは非犯罪化に取り組むのではないかという見方が強いのが現状です。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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