高齢者の1割が脊柱菅狭窄症 手術すべきベストなタイミングは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 一方で、本人は手術を望んでいなくても、専門医として手術の検討を勧めるタイミングがある。「10~15分くらいで間欠性跛行が出る」「歩けなくて買い物が困難」「立ったままの作業を10分も続けられない」「足裏のしびれが出てきた(前述の馬尾型の可能性があるため)」「膀胱直腸障害が出てきた」「進行性の脱力が出てきた」に該当する時だ。

「『脱力』は、かかとを上げて左右交互に体重をかけられるか、かかとだけで左右交互にステップを踏めるか、で簡単なチェックができます」

「手術で失敗して車椅子になるのでは」と心配する人もいる。しかしそのケースはめったにない。また、手術法にしても全内視鏡下脊椎手術(FESS)を含む内視鏡手術が今はあるので、負担が少なく手術を受けられることもある。

 なお、脊柱管狭窄症で手術を受ける年代で最も多いのは70代。

「私が担当した患者さんで最高齢は90代前半」とのこと。「もう年だから手術は……」は当てはまらない。

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