Dr.中川 がんサバイバーの知恵

だいたひかるさんは順調 がんと不妊治療を両立させる女性のプランは3つ

だいたひかるさん(C)日刊ゲンダイ

 ただ、いずれの凍結を選ぶかは、治療までの時間との兼ね合いが重要です。卵子や受精卵の凍結には一般に10日程度かかります。手術前に抗がん剤治療が必要なケースやがんの進行が早く診断からすぐに抗がん剤治療が必要なケースなどは、受精卵などでの凍結が難しく、卵巣凍結が選択されるのです。

 ですから治療法の検討と同様に、妊娠の可能性を守るためにどの方法をチョイスするか。主治医やパートナーとよく考えることが大切です。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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