具体的なリスクは、糖尿病、喫煙歴、すいのう胞、慢性すい炎、過剰飲酒(日本酒換算で1日3合以上)、肥満(特に30代)、すい臓がんの家族歴、慢性B型肝炎、胃潰瘍、ピロリ菌感染、歯周病の11項目です。
このリスクの掘り起こしで超音波検査を導入した結果、尾道ではすい臓がんの5年生存率が20%に。全国平均は7.5%ですから特筆すべき成果です。5年生存率が80%とされる1センチ以下のステージ1や超早期のステージ0が相次いだことが、生存率の押し上げに一役買いました。
意外かもしれませんが歯周病があると、ない人に比べてすい臓がんのリスクが2~3倍高まることが分かっています。リスクが2つ以上ある人は、すい臓がんの予防に消化器科などで超音波検査を受けるとよいでしょう。すい臓がんもステージ1までに見つければ、再発リスクは少なく、根治が期待できますから。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵