また鼻毛を抜くと、鼻の内側の粘膜に腫れが生じます。腫れた部分は刺激に敏感になるので、侵入した細菌、ウイルスを常に排出しようとして鼻水がたくさん出ます。さらに粘膜が腫れて炎症を起こした場合、鼻詰まりが起きます。
一般的に「口呼吸」の人が風邪をひきやすいといわれるのは、細菌やウイルスが直接体内に侵入しやすくなるためです。
鼻炎などの症状がある人は口呼吸になりがちなので、「鼻呼吸」を意識し、鼻毛も抜かないようにしましょう。
そのほか、鼻毛を抜くと嗅覚を失うため「嗅神経性嗅覚障害」になるケースもあります。匂いの粒子は鼻毛に絡みつき、鼻腔の奥にある嗅粘膜に届くことで、嗅神経を通って脳へ伝わります。そのため、鼻毛を抜いてしまうと匂いの粒子が嗅粘膜まで届かないことがあり、嗅覚が落ちてしまうので大変心配です。
名医が答える病気と体の悩み