科学が証明!ストレス解消法

運動習慣のない人が運動前にストレッチを入念にするのはNG

写真はイメージ

 当連載でも触れたように、座りっぱなしといった体を動かさない状態はさまざまな病気の罹患(りかん)リスクを高めます。アメリカでは、「Sitting Kills You」と報道されるほどですから、適度に体を動かすことはとても大事です。

 スポーツはもちろん、散歩やジョギングなども気分のリフレッシュにつながりますから、生活の中に運動を取り入れることは有効的。しかし、自分のキャパシティーを越えるような運動や、久しぶりに体を動かすといった状況においては、無理は禁物です。

 中には、入念にアキレス腱を伸ばすなどすれば問題ないと考える方もいるかもしれません。

 しかし、2006年、欧州スポーツ医学会は、「運動前のストレッチングは、筋力やジャンプなどのパフォーマンスを改善するエビデンスに乏しい」と発表しています。彼らは、それ以前に研究されていた「ストレッチングとパフォーマンスに関するデータ」、実に20を超える論文をもとに分析した結果だと言い、さらには「パフォーマンスを低下させる可能性がある」とも付言しているほどです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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