時間栄養学と旬の食材

さやえんどうは抗酸化、グリーンピースは疲労回復に効果あり

エンドウ

「エンドウ」は紀元前から小麦などと一緒に栽培されていたという古い歴史があり「世界最古の豆」とも呼ばれます。ツタンカーメンの墓からも副葬品と共に発見され、この時に発見されたエンドウ豆は現在もツタンカーメンのエンドウ豆として販売中!

 エンドウにはさまざまな品種があり、若いうちに採り、さやごと食べる「さやえんどう」。その中でも特に小ぶりなものは、「絹さや」とも呼ばれます。

 さやの中の豆をある程度大きくなるまで成長させ、完熟する前のやわらかい状態の時に収穫したものが「グリーンピース」。グリーンピースをさやごと食べられるように品種改良したものが「スナップエンドウ」です。

 一見、違う野菜に見えますが、どれももとは同じエンドウなのが驚きですね。

 エンドウの豆は、奈良時代に遣唐使が日本に持ち帰り、さやえんどうは江戸時代にヨーロッパから伝えられたようですが、国内で一般に普及したのは明治時代。特に明治中期に「碓井」という品種が導入されてから急速に広まったそうです。その後、アメリカから導入されたスナップエンドウが1970年代から出回るようになりました。最近ではエンドウの若い芽や葉を摘んだ「豆苗」や絹さやを品種改良し、糖度が高くなった「さとうざや」という種類のものも増えてきています。

 そんなエンドウの栄養素ですが、さやえんどうは抗酸化作用の強いビタミンC、丈夫な骨をつくるのに欠かせないビタミンKをより多く含みます。そして、疲労回復作用の強いビタミンB1はグリーンピースがエンドウの中でも一番! というように、実は種類によって栄養の含有量が若干異なるのです。

 とはいえ、どのエンドウにもまったく入っていないというわけではないので、そこまで気にする必要はないでしょう。最近の研究ではエンドウに含まれる不飽和脂肪酸(α-リノレン酸、オレイン酸)がコレステロールを調整し血栓を予防することで動脈硬化を予防する効果があることも報告されているのです。

 そのほかにも胃腸保護作用、低GI食として糖尿病予防効果、抗酸化作用、高血圧予防効果もあることがわかっています。低GIのエンドウ、ぜひ夜ご飯にいかがでしょうか。

古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学非常勤講師、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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