歯周病を悪化させる「歯石」は徹底的に取り除いたほうがいい

写真はイメージ

 ①SRPは「スケーラー」と呼ばれる器具を使用して、歯に付着している歯石や、歯の表面のバイオフィルム(微生物の集合体)を除去する。スケーラーには超音波スケーラーや手用スケーラーなどさまざまな種類があり、歯石の付き具合によって使い分けられる。

 歯周病が進行すると、歯周ポケット奥の歯根に黒い歯石が付着するなどして歯周病菌に汚染される。そうした歯周ポケットの奥深くの歯石を特殊な器具で削り取り、汚染された部分を除去して歯根の表面を滑らかにする。

「歯の表面は、歯茎の上に露出した部分はエナメル質、歯茎で隠れている部分はセメント質という組織でできています。歯根部の表面は硬いエナメル質ではなくセメント質なので、SRPで歯石を削り取るときは、セメント質を削りすぎないよう注意する必要があります。歯周ポケットの奥深くに歯石がある場合、器具が届きにくいうえに目視で確認することもできません。ですから、治療者には技術が求められますし、処置にはどうしても限界があります」

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