コロナ第7波に備える最新知識

全数把握の簡略化、入国制限緩和…日本のコロナ対策は大丈夫なのか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 その一方で、ワクチン接種の奨励が懸命に行われているが、遅々として進んでいない。

 デジタル庁のワクチン接種記録によると9月29日時点の全国のワクチン接種状況は、1回目接種は全人口の77.58%、2回目接種は同77.09%、3回目接種は同65.38%、4回目接種は同27.36%にとどまっている。

 9月20日からは新型コロナウイルスのオミクロン株に対応したワクチン接種が開始され、政府は1回目、2回目接種を終えた12歳以上の希望者全員にオミクロン株対応ワクチンの接種ができることをアピールしているが、必ずしも浸透しているとは思えない。全数把握の見直しが新型コロナの警戒感を低下させ、ワクチンへの関心を薄めたせいかもしれない。

■結局は自衛するしかない

 先述の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」によると、医療体制は昨年夏に比べて1万人増の約3.7万人が入院できる体制を整えたとしている。さらにオミクロン株に効果が示唆される軽症から中等症向けの治療薬として、経口薬「モルヌピラビル」「ニルマトレルビル/リトナビル」、中和抗体薬「ソトロビマブ」「カシリビマブ/イムデビマブ」および抗ウイルス薬「レムデシビル」の5種類がそろい、患者の状態や薬剤の特性などに応じて、適切に選択し活用が可能となっているという。

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