東洋医学を正しく知って不調改善

不眠に効く漢方薬はあるのか? 3つのタイプ別に処方される

(C)日刊ゲンダイ

 誰しも「眠ろうとしても眠れない」「もう少し眠っていたい」「もっとぐっすりと眠りたい」と思ったことがあるのではないでしょうか。眠りに不満があっても、通常は数日から数週間のうちにまた普通に眠れるようになるものですが、それが長期間続いたり、日中の活動に支障が出たりすると問題になります。

 不眠といっても原因はさまざまで、体の病気、心の病気、または薬や刺激物(カフェインやアルコール)、生活のリズムの乱れ、さらにはストレスや緊張など心理的要因、睡眠を妨げる環境などが挙げられます。

 体や心の病気が原因で不眠が生じている場合、病気の治療が不可欠。一方、薬や刺激物が原因であれば、睡眠の前にこれらのものを控えることが必要です。朝存分に太陽の光を浴び、日中は適度に体を動かし、夜はパソコンやスマホを見ない……といったように少し生活を変えただけで、心地よい眠りを得られることもあります。

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天野陽介

天野陽介

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部客員研究員も務める。日本伝統鍼灸学会、東亜医学協会、全日本鍼灸学会、日本医史学会、日本東洋医学会所属。

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