日本人に多い「胆道がん」 γ-GTPやALPが高ければ超音波検査を

肝機能の数値が発見のカギになるかも

「胆道がんが疑われるが、細胞診を何回か行ってもがんを証明できないケースがあります。細胞診にこだわり繰り返していると治療のタイミングが遅れかねない」

■酒のせいだろうと放置せず、高度技能施設で検査、治療を

 胆道がんで知っておくべきことは何か?

 健康診断で気にした方がいい数値としては、肝機能の数値であるγ-GTP、ALPだ。

「胆汁の流れが悪いと上昇します。ある患者さんは3年前にγ-GTPだけが高いと指摘され、今年、精密検査を受けたら進行した胆道がんが見つかりました。アルコールでも上昇する数値ですが、念のため超音波検査を受ける方がいいと思います」

 胆道がんと診断されたら、日本肝胆膵外科学会認定の高度技能施設で検査、治療を受ける。あるいは、診断がなかなかつかない時は、同施設でセカンドオピニオンを受ける。学会のホームページには高度技能施設が掲載されている。

「胆道がんの専門医がいるところほど胆道がんの症例数が多く、適切な処置を受けやすい」

 胆道がんは、同じ消化器系のがんである大腸がんや胃がんほどポピュラーではない。しかし、知識を持っておいて損することはない。

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