コロナワクチン健康被害 厚労省が新たに62人の医療費・医療手当による救済を認定

ワクチン接種によって起きた可能性があるかないか

 新型コロナワクチンによる健康被害を審査する「疾病・障害認定審査会(感染症・予防接種審査分科会新型コロナウイルス感染症予防接種健康被害審査部会)」が1月23日に開催された。今回は死亡事例の請求の審査はされず、70件の医療費・医療手当の請求が審議された。そのうち62件を「ワクチン接種によって起きた可能性が否定できない」として国の救済を認定した。否認は8件、保留は0件だった。

 医療費・医療手当の請求が認められた62件の性別は男性28人、女性34人でワクチン接種時年齢は50代27人(男性15人、女性12人)、60代19人(男性8人、女性11人)、70代5人(男性3人、女性2人)、80代11人(男性2人、女性9人)だった。疾病名・障害名は「発熱」「中毒疹」「急性心膜炎」「倦怠感「左肩関節周囲炎」などが目立った。

 今回の審議結果を含む新型コロナワクチンに関する累積の申請受理件数は5941件。うち認定件数は1459件、否認件数は166件、現在の保留件数は20件となった。ちなみに、同分科会は否認理由を「①予防接種と疾病との因果関係について否定する明確な根拠はないが、通常の医学的見地によれば否定する論拠がある②予防接種と疾病との因果関係について否定する明確な根拠がある③疾病の程度は、通常起こりうる副反応の範囲内である④障害の程度は、政令に定められる障害に相当しない⑤因果関係について判断するための資料が不足しており、医学的判断が不可能である」と分類しているが、今回否認の8件は①3件、③5件を否認理由に挙げた。

 同分科会は認定にあたっては、事例ごとに「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が、予防接種によって起こることを否定できない場合も対象」との考え方に基づき審査しているとしている。

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