時間栄養学と旬の食材

【豆苗】ビタミンKが豊富で骨が気になる中高年女性におすすめ

豆苗

 胎児の成長に大量に必要とされ、妊娠前後の女性に取っていただきたい葉酸も多く含まれています。

 食事摂取基準によると、普段の必要量の約1.7倍、摂取する必要があると言われていますから、ぜひ積極的に取りたいですね。年代や性別によっても若干は異なってきますが、およそ50グラムの豆苗で1日に必要な葉酸量の7割以上を充足することができるので、効率的な摂取源と言えるでしょう。

 さらに着目したいビタミンKは、丈夫な骨づくりに必要不可欠な栄養素。骨に存在するオステオカルシンというタンパク質に働きかけて、カルシウムを骨に沈着させる作用があります。およそ50グラムで女性が1日に必要なビタミンKを補えてしまいます。骨粗しょう症が進みやすい更年期以降の女性におすすめです。

 別の視点からは、朝型の方が朝食にビタミンKを豊富に食べていることもわかったので、因果関係は定かではないものの朝食に喫食する試みもおすすめ!

 βカロテンやビタミンKは脂に溶けやすい性質を持ちますので、油炒めやオイルドレッシングなどをかけると吸収率が高まります。特に夜は脂質の代謝が低下するので、そういった意味でも朝から昼にかけて日中の摂取がよいでしょう。

2 / 2 ページ

古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

関連記事