東洋医学を正しく知って不調改善

東洋医学では妊娠中の不調に対する治療はどんなものがあるのか

写真はイメージ(C)iStock

 このままですと自然分娩での出産は難しくなり帝王切開となります。鍼灸治療によりこの逆子が治り、手術を免れ自然分娩になるケースも少なくありません。

 ちなみにこの逆子に対しては、昔からよく知られている鍼灸治療として、足の小指爪の付け根の外側にあるツボ「至陰」にお灸を施す、「至陰灸」があります。

 鍼で足首内側の近くにある「三陰交」というツボを刺激して治療することもあります。この三陰交に鍼を刺した途端、胎児の頭が下に向かって回転し始めるといった、驚きの映像が超音波で確認されたという報告があるほどです。

 鍼灸治療の経験がなく、鍼で刺されることに抵抗のある妊婦さんに対しては、鍼を刺さない「鍉鍼」という鍼灸もあります。最寄りの専門の鍼灸院にご相談されるとよいでしょう。

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王瑞霞

王瑞霞

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。中国山東中医薬大学卒業。中国北京中医薬大学大学院修了。日本大学医学部医学博士。鍼灸師、登録販売士。

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