食事を取る時の注意点としては、最初の一口目は慎重に食べる。あせらず、ゆっくり食べる。食事中であっても疲れたら無理せず少し休む。口の中に食べ物が残りやすい人はゼリーなど滑りのいい食品と交互に食べる。むせたら我慢せずしっかりと咳をして誤嚥したものを外に出す……などが挙げられます。また、食事を取るときの姿勢が悪いと誤嚥しやすいともいわれていますので、テーブルが高すぎないか(首が上を向いた姿勢は誤嚥しやすい)、ちゃんと足がついているのか(椅子の高さ)、体幹が安定しているか、などにも注意しましょう。
このほか、誤嚥を起こしにくい工夫として、とろみをつけた食事なども多く用いられています。じつは液体の水の方がまとまってのみ込むことが難しく、誤嚥リスクが高くなります。嚥下機能が低下した場合、とろみをつけるなどの食形態調整や口腔ケアによって誤嚥リスクを下げる工夫も大切なのです。
次回は誤嚥性肺炎の予防に用いられる薬についてお話しします。
感染症別 正しいクスリの使い方