検診でのデメリットは偽陽性や過剰診断で、不必要な検査が行われる場合があります。また、内視鏡検査では出血などのアクシデント、X線検査では被ばくの影響がごくまれにありえます。ほかに、精密検査を受けるように指摘されたことによる心理的負担、不安感も挙げられます。
それでも、メリットがデメリットを上回ると考えられ、科学的根拠に基づく国の検診指針となっているのです。
■日本の受診率は50%前後と低い
以前、私は胃の検診車に乗って、ある会社の職場を回ったことがあります。バリウムを飲んでいただいて、体を回し、X線写真を撮影します。
病院に帰ってから、読影室でその写真を2人の医師でチェックしました。細長いフィルムを拡大鏡に挟んで診ます。問題がありそうな写真を選び出し、その方々の内視鏡検査を指示しました。
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