がんと向き合い生きていく

自分ひとりではない…乳がんの女性は「患者サロン」で元気をもらった

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

 厳しい残暑が続いています。

 新型コロナは5類に移行されましたが、ウイルス自体が変わったわけではありません。暑いせいもあってか、街ではマスクをしていない人が多くなり、駅前のある大型店舗では入り口の消毒用アルコールを置かなくなりました。

 テレビでの感染者数の報道そのものが減り、流行の実態が分かりにくくなったのですが、実際の流行は減っていない感じで、そしてまた新しいタイプのウイルスが登場したと報道されています。

 先日、某病院の外来に行くと、さすがに病院職員もほとんどの患者もマスクを着けていました。

 先週、乳がんと診断されたAさん(女性=45歳)のお話です。

 その時、担当医からはこんな説明がありました。

「がんはまだ小さくて転移はなさそうです。手術で完全に取り切れ、傷は小さくて済むと思います。しかし、その後、内服薬を5年間は飲み続ける必要があります。セカンドオピニオンとして、他の病院の意見を聞きたければ、来週には資料を用意します」

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佐々木常雄

佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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