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米国で人気の「鼻づまり薬」は効果なし…米食品医薬品局発表で波紋

経口摂取での効果は期待できない

 そこで代替成分として採用されたのが、フェニレフリンです。この薬は60年以上前、現在のような厳しい審査を受けることなく認可されました。

 これほど長い間、効果がない成分が使われていたのも驚きですが、さらにびっくりなのは、こうした風邪薬が何事もなかったかのように、今も店頭に並んでいることです。理由は、「効能はないが特に害もないから」とのことで、新たな代替成分が決まるまではそのまま販売を続けるようです。

「消費者より利益優先の製薬会社が考えそうなこと」、「だったらせめて値段を下げるべきでは?」と、多くの市民は憤っています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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