東洋医学を正しく知って不調改善

「経絡ストレッチ」とはなんだ? 気血の流れを改善させる

徳江謙太氏(提供写真)
同じ症状でもストレッチの仕方は変わる

 同じ症状でも、体の前面(陽明)、側面(少陽)、後面(太陽)のどれに該当するかによって、ストレッチの仕方は変わります。

 例えば肩こりの場合ですと、陽明タイプなら気をつけの姿勢から腕を後ろに気持ちいい程度に反らせ、さらに手首を小指側に曲げ、顔は上向きにして首の前面を伸ばす。

 少陽タイプなら、つっぱる側の腕を反対側の腰に回し、回したその手を反対側の手で持ち、そのまま首をつっぱる側に伸びるように傾け体の側面を伸ばす。

 そして太陽タイプは、肘を伸ばした「前へならえ」の姿勢から、腕を上に上げる。さらに手首を親指側に曲げたり、体を前屈したりします。またふくらはぎやアキレス腱を伸ばすのもよいでしょう。

 いずれも気持ちよく感じる程度を目安にし、息を吐きながらストレッチし、息を吐き終えたら元の姿勢に戻します。

 経絡ストレッチは、局所の肩の周りだけでなく、体幹の側面や足の側面などをストレッチすることにより、気の流れをよくし、肩の症状を和らげようという考え方なのです。

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徳江謙太

徳江謙太

日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員。鍼灸師・柔道整復師・介護支援専門員。

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