血圧の不調というと、高血圧のイメージが強いですが、低血圧にも注意したいものです。低血圧は、立ちくらみやめまい、朝なかなか起きられずに午前中は具合がよくない、疲れやすくてやる気がでない、食欲がない……など日常生活に支障を来します。快適なシニアライフのためにも、改善を図りましょう。
加齢によって、血液の循環や自律神経の機能が低下すると、低血圧を引き起こしやすくなります。糖尿病や動脈硬化などの病気、出血性疾患や脱水によって血液と体液が失われていることが原因になる場合もあります。
また、食後、胃や腸に血液が集まり、脳への血流が悪くなることで起きる「食事性低血圧」もシニアに多く見られます。
中医学において低血圧は、「気血両虚(きけつりょうきょ)」と呼ばれる状態であると考えます。読んで字のごとく「気も血も足りない」ということ。血圧を上げるための「気も血もない」状態なのです。
健康長寿に役立つ高齢薬膳