さらに親たちが懸念しているのが、市内の別の託児所で先日起きた事件です。オピオイド系の違法薬物フェンタニルを、1歳の幼児が誤って吸いこみ死亡。他の3人の子供も中毒症状を見せ、痛ましい事件として大きく報道されたばかりでした。
フェンタニルは毒性が非常に強く、アメリカでは年に10万人が過剰摂取で命を落としているほどの危険な麻薬です。この時フェンタニルは、子供用のマットが敷かれた床下から発見され、託児所の経営者ら3人が起訴されました。
ニューヨーク市内では、アパートの一室など自宅で子供を預かる託児所「ファミリー・デイケア」が普及しています。常に託児所不足のニューヨークで、特に低賃金で働く親にとって、比較的安い値段で預かってくれるこうした託児所は必要不可欠です。一方で低所得者が多い地域では、こうした犯罪に巻き込まれる可能性も高くなります。
今回ファミリー・デイケアで立て続けに起きた2つの事件を受けて、抜き打ち検査の徹底など、さらなる安全規制が叫ばれています。
ニューヨークからお届けします。