量を変えずにダイエット 「時間栄養学的」朝食の取り方

朝食は肉や大豆などタンパク質が豊富な食品を

■朝食は抜かない

 地球上の生物は24時間周期からなる体内時計があり、それが乱れると睡眠障害や肥満などのリスクを高めます。朝食はその体内時計をリセットする大事な役割を担っています。それを抜くことは体内時計が乱れた、痩せにくい状態で1日がスタートするということです。実際、朝食を抜くことにより、脂質代謝や体温、血糖値などに乱れが生じるほか、エネルギー消費や体重増加にも影響を与えることを示唆する研究発表が数多くなされています。また、朝食を抜いて昼食を取ると、血糖値が急激に上昇し、体内時計がリセットする時間帯がずれ込むため夜型になりやすくなる可能性があります。夜型と肥満との関わりは以前から着目されており、児童1万人以上を対象とした富山県の研究では朝食を毎日食べている群に比べて、ときどき食べる群やまったく食べない群は肥満が多かったと報告。同様の研究結果は複数報告されています。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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