佐藤二朗も公表 「強迫性障害」は生活に支障が出たら受診したい

佐藤二朗(C)日刊ゲンダイ

■治療すれば寛解できる

 20代女性は、5年ほど前から自分が考える順序で物事を進めないと不安になり、気が済まない症状に悩まされていた。2年前からは入浴時に体を洗う順番を間違えると最初からやり直すようになり、1回の入浴時間は6時間に及んでいた。そのために働けなくなり、心配した親に促されクリニックを受診。約1年間の治療を受け、入浴時間は1時間に減少した。

「治療は基本的に、セロトニンの働きを強めるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を主体とした薬物療法と、強迫行為をせずに我慢することで不安が薄れていく体験をして行動を改善する暴露反応妨害法を行います。ほとんどの方は日常生活に支障を来さない寛解まで回復し、再発率も1割未満と少ない。ただ、発症から時間がたつほど本人のこだわりが強くなり、治療に時間がかかるので1人で悩まず受診してください」

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