佐藤二朗も公表 「強迫性障害」は生活に支障が出たら受診したい

佐藤二朗(C)日刊ゲンダイ

 俳優の佐藤二朗(54)が公表して話題になった「強迫性障害」。カギをかけたか心配で何度も確認に戻ったり、手が汚れている気がして手洗いを数十回も繰り返すなどで日常生活に支障を来す。受診の目安や治療について「おりたメンタルクリニック」院長の織田宗太郎氏に詳しく聞いた。

 50代男性は、退勤ラッシュ時間に駅構内を歩いていた時に誰かと接触した気がした。相手が怒っているのではないか、ケガしたのではないか、警察に駆け込むのではないか……強烈な不安に襲われ、大きな問題にならないかどうかを確認するため、ぶつかったと思われる相手に当たりを付けて距離をとりながら改札口まで後を追った。その日はそれで済んだのだが、翌日以降から行動がエスカレートする。改札口を出て近くの交差点まで追跡したり、時には相手の家までついていくように……。自分の行動に危機感を覚え男性は心療内科を受診した。

「強迫性障害は、バカバカしいと分かっていながらもある考えが頭から離れない『強迫観念』と、それによる不安を打ち消すために何度も同じ行動を繰り返す『強迫行為』に悩まされるのが特徴です。100人中2~3人に見られる決して珍しくない病気で、多くは20歳前後に発症します」

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