シーズン真っ只中…肌トラブルを引き起こす「花粉皮膚炎」に注意

皮膚のバリア機能を維持する

 アトピー性皮膚炎でなくても、花粉が多く飛ぶ地域で長く生活している人や、屋外での仕事に従事していると、花粉を浴びる頻度が高く花粉皮膚炎を起こしやすい。

 ある40代の女性は、首の湿疹と瞼の腫れで皮膚科を受診。問診で花粉症があるかを聞かれ、20年前から鼻水や目のかゆみがあり、年々悪化していることを伝えた。湿疹が首と顔に限定されている点から、アレルギー検査を行うとスギ花粉がアレルゲンとして認められ、花粉皮膚炎と診断された。

「治療は一般的な花粉症の症状と同様に抗ヒスタミン薬の内服や、皮膚の炎症に対してはステロイド外用薬を処方します。1週間~10日塗布すると湿疹は治まりますが、内服や保湿剤だけだと症状が再発しやすい方には、湿疹の予防効果のある塗り薬も使用します。ステロイド外用薬を予防目的で塗り続けるのは、皮膚が薄くなって逆に赤みが残りやすくなるためおすすめできません」

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