洗濯物の外干しにも注意したい。花粉は濡れた衣類に付着しやすく、それを身に着けると本来、花粉皮膚炎が起こる顔や首だけでなく腹部や太ももに湿疹ができてかゆみが生じやすい。室内干しを徹底し、皮膚に付着しないように心掛けたい。
また、先述した通り皮膚のバリア機能が低下すると皮膚内部に花粉が侵入しやすい。普段スキンケアをしない人も、花粉の時期は化粧水やクリームを塗り保湿ケアを行うといい。
気を付けたいのが、花粉皮膚炎と似た症状が現れる重大な疾患があることだ。自己判断で対処していると命を落とす危険性もあるという。
「膠原病のひとつの皮膚筋炎は特徴的な症状に瞼が赤く腫れ上がる『ヘリオトロープ疹』が見られます。花粉皮膚炎だと思い込んで診断が遅れると、がんや間質性肺炎を引き起こして最悪のケースでは死に至ります」
花粉皮膚炎だと妄信せず、症状があれば早期に皮膚科専門医を受診することだ。