シーズン真っ只中…肌トラブルを引き起こす「花粉皮膚炎」に注意

皮膚のバリア機能を維持する

 花粉症のシーズンがピークを迎えている。日本人の2人に1人が罹患している花粉症は、鼻炎や目のかゆみの症状が一般的だが、近年、肌のかゆみや痛み、瞼の腫れといった皮膚トラブルを起こすことが知られつつある。「成増駅前かわい皮膚科」院長の河合徹氏に聞いた。

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 花粉症で生じる鼻水やくしゃみ、目のかゆみは、大気中を飛散するスギ花粉が鼻の粘膜や目の角膜に付着することで引き起こされる。ただ、花粉は皮膚にも付着する。

「皮膚に花粉が付着すると免疫細胞が働いて排除しようと炎症が起こり、湿疹やかゆみ、ヒリヒリとした痛みの症状が現れます。とりわけアトピー性皮膚炎や乾燥肌の人の場合、皮膚のバリアー機能が低下して表面に傷ができやすく、そこから体内に花粉が侵入しやすい。悪化すると瞼が赤く腫れたり、人によっては顔全体に散らばるように赤みやむくみが出現するケースもあります。顔や首など、花粉に触れやすい部位に湿疹ができるのが特徴です」

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