役に立つオモシロ医学論文

会話時間を増やすと肺炎予防につながる? 日本人を対象にした調査結果が学術誌で報告

嚥下の機能は加齢に伴い低下するが…

 調査の結果、低い嚥下機能と関連している生活習慣は会話時間であることが分かりました。1日当たりの会話時間が3時間未満の人では、そうでない人に比べて、低い嚥下機能が1.86倍、統計学的にも有意に多いという結果です。論文著者らは「会話時間の長さは嚥下機能の低下を予測する指標となる可能性があり、誤嚥性肺炎のリスクの特定に役立つかもしれない」と考察しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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