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体内のマイクロプラスチックと心臓疾患リスクの関係が明らかに 米医学誌で研究結果が

何が安全なのか…(C)iStock

 それによれば、プラーク内にマイクロプラスチック片が検出された人150人のうち、30人(20%)が3年間に心臓発作、脳卒中、死亡を含む合併症を経験したのに比べ、検出されなかった患者では107人中8人(7.5%)だったことがわかりました。

 研究者らは、「これは、マイクロプラスチック片が心血管系の病気を引き起こす危険性があることを証明するものではない。しかし重要な関連があることは明らかで、さらに詳しい研究が必要だ」と注意喚起しています。

 今回検出されたプラスチックの種類は、ビニール袋やペットボトルなどに使用されるポリエチレンと、パイプや断熱材、医療機器に使用されるポリ塩化ビニールでした。

 気になるのは、こうしたプラスチック製品の分解は、気温の上昇によって加速されることです。つまり地球温暖化と共に、この問題はさらに悪化すると予想されています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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