「水分摂取療法」でメニエール病のめまいは95%改善する

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

 水分摂取療法のメリットは、心臓、腎臓に異常がなければ、体への害がなく、ほかの病気の予防にもなることだ。

「私は2年かけて患者さんをフォローアップしますが、水分摂取を取り入れることで、長期的には全身の血液循環が改善され、脳梗塞、心筋梗塞のリスクも下げます」

 メニエール病の従来の治療法は、内リンパ液を減らす利尿剤やめまい発作を改善する薬を長期間服用すること。それで効果が見られなければ、内リンパ液を排出したり前庭神経を切断する手術が検討される。
 しかし、薬は対症療法でしかなく、聴力が次第に低下していく。手術もめまいは改善できても、長期的には聴力低下は防げないことが多い。

「ところが水分摂取療法は聴力の改善にも効果が見られます。研究では30%が聴力を改善し、65%が聴力を維持できた。聴力低下は5%でした」

3 / 4 ページ

関連記事