寿命を縮めかねない 心臓に負荷かける「残暑の水分補給」

飲めばいいってもんじゃない/(C)日刊ゲンダイ

「糖分が多い清涼飲料水を飲むと、急激に血糖値が上がります。それによってインスリン分泌が増え、膵臓への負荷とインスリン抵抗性が生じます。また、糖分代謝や脂質代謝異常、体内の炎症も生じるといわれ、心臓や血管にも負担がかかって心疾患を発症させるのです。糖分過剰によって産生される終末糖化産物(AGE)は、心臓や血管を傷め、動脈硬化や血栓症などを生じさせることも分かっています」(東丸氏)

 砂糖や人工甘味料ではなく、果糖の添加もAGEの急速な増加をもたらすといわれている。暑い中、体温を下げて心臓を守るためには、水、お茶、冷たい天然ジュースなどで水分補給した方がいい。

「水分補給以外の対策としては、室温の調節が重要です。心臓は、気温22度以上になると負荷がかかり始め、27度以上、湿度70%以上になるとリスクが高まります。室温は22~26度が適温で、夜間でもクーラーは止めず、28度以上に上げない方がいいでしょう」(東丸氏)

 的確な対策で、残暑の心臓を守るべし。

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