患者数は20年で10倍 「摂食障害」は死につながる重大病

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

「発症のきっかけはダイエットで、背景には社会、文化、家族、個人といった要因が複雑に絡み合っています。いったんやせ始めるとホルモンの分泌、血糖、骨粗鬆症などさまざまな弊害が出て負のサーキットができてしまう」

 米国では、拒食症の10%が10年以内に死亡しているというデータがある。重度の拒食症になると、脳の萎縮が見られることもあるのだ。

「うつ状態、親への依存、攻撃、認知の歪み、姉妹葛藤(姉妹の一方に強烈なライバル心を燃やす)など、精神状態も不安定になります」

 単なる“ダイエット病”ではない。死に直結しかねない重大病なのだ。

 大切なのは、第1に発症の予防、第2に早期の発見と適切な治療、第3に悪化・再発を予防し、社会復帰をはかること。自分の子供はどうなのか? 

■3世代同居の仲良し家族にも多い

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