みのもんたに巨額賠償請求 「水飲み健康法」は死を招く

血液サラサラは幻想(C)日刊ゲンダイ

「それであっても、よく言われる“1日2リットル”は多すぎ。適切な量と飲み方を主治医に相談し、決して過剰摂取にならないようにしなくてはなりません。猛暑以外であれば、喉が渇いた時に飲めば十分。あとは風呂上がりにコップ1杯の水を飲めばよろしい」

 うっ血性心不全を起こしてしまうと、程度によって治療に時間がかかったり、最悪の場合、「死」という結末を迎えることになる。

「生活習慣は万全で薬もきちんと飲んでいるのに血圧が下がらない人が、“水飲み健康法”を実践していたケースもあります。健康にいいことをしているようで、反対の結果を招いているのです」

 では、健康な人なら、水分摂取は健康維持に役立つのか? これに対しても、桑島医師は疑問を投げかける。

「『水で血液をサラサラに』といいますが、そもそも血液にサラサラやドロドロという概念は本来はありません。血液を固まりにくくするためには、動脈硬化対策が不可欠。水をたくさん飲んでも対策にはなりません。尿の量が増えるだけです。それよりも禁煙、高血糖、高血圧、高コレステロール、肥満解消に取り組む方が先決です」

 桑島医師は、患者から「テレビで言っていた」と反論されるたび、「テレビと私と、どちらを信じるのですか?」と返しているそうだ。

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