北山村は和歌山県でありながら、和歌山県内にはない。奈良県と三重県に囲まれている、全国で唯一の飛び地の村だ。
珍しいのは村の位置だけでなく、北山村の特産品の“じゃばら”も同様。
じゃばらは、ユズと九年母(みかんの一種)、紀州みかんなどの自然交配種で、北山村にしか自生していない、かんきつ類。邪気を払うほど酸っぱいことから、じゃばら(邪払)という名前がついたといわれている。
実は、病気も追い払ってくれそうなほど、じゃばらは頼もしい。会社員の奥山裕一さんは、花粉症対策として、じゃばらを試してみたという。
「雑誌で、じゃばらが花粉症の症状を改善することを知りました。じゃばらの果汁を飲んでいたせいか、今年は鼻水や目のかゆみが軽減しました」
その秘密は、じゃばらに豊富なフラボノイドの一種、ナリルチン。これがアレルギーの原因となるヒスタミンやロイコトリエンの放出を抑えてくれるのだ。
真似したい伝承療法