レジリエンス高め若々しく生きる

バイアグラが老化を防ぐ?

 レジリエンス=回復力・抗病力を身につけるには、「糖化」を防ぐことが大切です。糖化とは、血糖が高い状態が続くことで体のタンパク質が糖とベタベタくっつき、細胞がボロボロに老化する現象です。血糖が高いと、最終糖化産物(AGE)という“毒”が体の中でつくられ、動脈硬化、認知症、がんをもたらすのです。

 そこで、AGEをなるべく体内で増やさないようにする食事法を紹介します。AGEは「焼く、揚げる」調理法を行うと増えてしまいます。230度以上の高温で調理された料理には気をつけてください。ベーコン、ハンバーガー、バター、マヨネーズなど「褐色化している食べ物」もAGEが高い食品です。食べ過ぎに注意しましょう。

 AGEを増やさないためには「煮る、蒸す」調理法を取り入れるようにすることです。食後に緑茶を飲むとAGEの産生が減ることもわかっています。

 食事以外では、勃起不全の治療薬として知られる「バイアグラ」に、AGEによる糖化から体を守る作用があることがわかりました。

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江田証

江田証

1971年、栃木県生まれ。自治医科大学大学院医学研究科卒。日本消化器病学会奨励賞受賞。日本消化器内視鏡学会専門医。日本ヘリコバクター学会認定ピロリ菌感染認定医。ピロリ菌感染胃粘膜において、胃がん発生に重要な役割を果たしているCDX2遺伝子が発現していることを世界で初めて米国消化器病学会で発表した。著書多数。